お宝発見

「ここは畳もあるし、自然もある。いいところやね」
お参り下さった方や檀家さんからこういったことを言われても、生まれてこのかたここに住んでいる私にとっては、あまりピンと来るものではありませんでした。
夏は湿気が多いし蚊も多い、冬はすきま風で底冷えするし落ち葉で掃除が一苦労。
「いいとこばかりじゃないねんな」
と心の中で思っていましたが、今はそれを忘れさせてくれるほどお寺と自然が持つ“いいところ”を存分に味わいながら生活しています。
その理由は、この度の縁つながりに寄稿いただいた樫本英之さんを中心に、約1年前より“テンプリッシュ”という、小学生を対象に月1回お寺で出来る体験をここ円生院でおこなっており、その際にお寺と自然をフル活用させてもらっているからです。
その活動というと様々で、畑を使った作物の植え付け、収穫、竹を使った流しそうめんや茶道に書道と、こういったことですが、特徴的なのはそれらのアクションの中で英語というコミュニケーションツールを使い、行動と共に使う英語に触れる空間を作ってあげています。
しかしお寺と英語、ずいぶん遠い存在同士の掛けあいに違和感を感じる方もいるでしょうが、これが毎月見事に混ざり合って融合しています。
どちらも敷居が高く感じますが、子ども達には全く関係ありません。
このお寺で最大限楽しみ学んでくれています。
活動の最後には毎回般若心経を読むのですが、子ども達は楽しんだ分だけしっかり仏さんに祈りをささげてくれ、その姿を見ると本来はこうなんだ、と気付かされました。
形式だけでなく楽しかった、面白かったという気持ちが心の所作を生み、祈りを生むということです。
形、体裁ばかり気を取られてはいけない良い見本になってくれています。
仏様を中心としたお寺、その周りに広がる自然、それらを支えてくださる壇信徒の皆様のおかげでこの事業が成り立っています。
2年目はこの宝物を磨きあげ、輝きが増すように躍進してまいります。

テンプリッシュ参加ご希望者、ご質問のある方は下記のメールにお問い合わせください。
Templish4442＠gmail.com