この度、副住職宥亮さんに寺子屋新聞の話を頂きました生駒の髙山町で「おかき」の製造・販売を致しております高山製菓株式会社の齋二と申します。
高山町と言いますと「茶筅の里」として有名で、全国90%以上が高山で生産されています。
そんな素晴らしい町の中に高山製菓は所在しております。
私は小さい頃からずっと、バスの運転手か電車の運転手になるのが夢でしたが・・・高校・大学と進学していくうちに、父親の経営する高山製菓の事が僅かながら分かってきて、私も「おかき」の製造に携わってみたい一心で大学を卒業し、すぐに髙山製菓へ入社致しました。
入社してからの仕事はおかきの製造工程順に各部署に入り、おかき作りのノウハウを習得して3年前に専務取締役に就任。
現在マーケティングから商品開発等をしております。
弊社は1950年創業今年63年目に突入したわけなのですが、現在に至るまで会長・社長の苦労と努力は相当なものだったと聞いております。
当時は車もなく自転車の荷台を改造して手作りしたおかきを乗せ、舗装されていない道を通り高山から大阪の枚方~大和郡山へ売りに行ったりしていたそうです。
そして転機は1982年に訪れます。
当時の商品にはこれといった特徴がなく、卸売り中心だったこともあり利益は少なく、そこで会長は「他の会社が作っていない分厚いおかきを作ろう」と考え、横浜市の業者が開発した「高周波焼き機」を購入。
当時約4000万円で金融機関から融資を受け、新商品が売れなければ会社はたちまち行き詰まる・・・社運をかけた挑戦でした。
「高周波焼き機」は電子レンジと同じ原理で、生地の内部まで均等に加熱する。
そのため、ガスで焼いたものと違って厚い生地の芯まで熱が入り、さっくり軟らかくなる。
そして何年も試行錯誤を繰り返し、厚みのあるおかき「蓬莱」が完成。
味は一番人気のサラダ味にした。
のちに、蓬莱をより食べやすいサイズにした「ころもち」が発売されました。
この「ころもち」が爆発的にヒット致しまして現在弊社売上の3分の1を占める看板商品になっております。
また弊社は食品を製造する上で、食品衛生管理を徹底し異物混入等のチェックも各部署徹底しております。
販売方法も「製造直売」に特化し、スーパー・百貨店等には出さず工場直売・通信販売のみでの購入しかしておらず、お客様に「より安く・より安全な商品」をお届け出来るよう日々頑張っております。
弊社のキャッチフレーズに「心が感じるおいしさは見えるのです」というのがございます。
この言葉には全従業員、お客様が美味しくおかきを食べて頂いている様子を常に思い浮かべながら1つ1つの業務をこなし、心を込めて作ったおかきをお客様に食べて頂きたい気持ちが込められております。
贈答用(お中元・お歳暮等)で購入されるお客様が大半でございますが、もっと日常でも気軽におかきを食べて頂けるように近年、季節限定商品(現在チリ餅)や特別限定商品など若い年齢層の方にも好まれる商品も販売しております。
「口コミ」で少しずつでは御座いますが大きくなった会社です。
贈答用で弊社のおかきを贈られた方が、またお得意様となっていったのです。
贈った方も、贈られた方も満足して頂けるのは本当に嬉しいことです。
これからも大きな宣伝等はせず、お客様一番の声である「口コミ」で高山製菓のおかきがもっと全国・・・大きく言えば世界に広まっていくよう、まずは「食の安心・安全」をベースにしてお客様に愛される会社にしたいと思っています。
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